2001 Canada 旅日記

2001年10月23日


見事に晴れた!
 目が覚めるともう9時だった。しかしバンクーバーの夜明けは遅く、日の出は8時頃。
 起きて表を見ると見事な快晴であった。この季節バンクーバーは雨が多く晴れる確率は低いと聞
いていた。ほっと一安心。
 しばらくするとオクサンも起きてきた。起きてしばらくしたらオクサンはメイクの準備を始めた。「女
は大変だな〜」
 部屋に居ても特にする事も無いから朝食を買いに外に出た。
 外は通勤途中のサラリーマンがコーヒー片手に鞄を持って歩いていた。ホテルの隣はパシフィッ
ク・センターというショッピング街。いざ入ってみると、このモール結構大きい。歩いても歩いても終
点にならない。店はブティックやスポーツ用品店、靴屋が並んでいた。行き着いた先に広いフードコ
ーナーがあった。日本でも大きなスーパーマーケットにはフードコーナーが有るけどそれの大きいも
の。
 店はテイクアウトも出来るファーストフードがカウンターを並べている。ハンバーガー、寿司、パン、
中華、インド等かなりの種類の店がある。ただ時間が早かったため開店している店は少なかった。
「たまには米でも食べたいな〜」と、思って店を探したが、カレー屋しかなかった。
「選択の余地は無いか・・・・」
たどたどしい英語でオーダーしたら、
「ああっ?」
東南アジア風の女性店員は聞き返してきた。一瞬、数年前のシンガポールの朝食バイキングの事
が頭をよぎった。
しかし、今回は怒らず、もう一度同じ事を繰り返して言うと、相手は大きくうなずいて、ご飯をトレイに
よそリ始めた。
 ここは観光地じゃないからナイアガラやバンフと違いこっちのペースにはあわせてくれない。自分
の主張を強くしないと相手にしてもらえなくなる。
この店員からは最後まで笑顔というものを見ることは無かった。
 部屋に戻るとオクサンの準備も一段落していた。時間的には早めの昼食になった。
店員の愛想が無かった割には、おいしかった。カレーといってもインド料理のチキンカレーと野菜カ
レー。量が多かったけど何とか食べきった。
 12時半頃メイクさんがやってきた。ワーキングホリデーでカナダに来てるという若いメイクさんだっ
た。
 13時半頃ウエディング会社の担当者がやってきた。この人もワーキングホリデーでカナダに来て
るとの事。例の真珠のティアラを手提げ金庫に入れてやってきた。「本物は扱いも違うな〜。」関心
をしているとオクサンの準備は終了していた。
 車が着たとの事で14時頃、お世話になったメークさんにお礼(要するにチップ)をしてフロントへ。
「この格好で外に出るのもすごいなあ〜」と思っていたら。担当さんはこっちの思いを察してか「堂々
としてください、こっちの人は自己主張が強いから大丈夫です!それにみんな見慣れていますか
ら・・・・」
それを聞いて、その通りだと思ったら急に気楽になった。
ただ、「奥様をちゃんとエスコートしてくださいね!」は、困った。経験の無い事だから。
エレベーターを下りフロントに出たら白人のおばさんが2人程いた、こっちを見てと言うよりオクサン
を見て 「オー!ゴージャス!」
そんなにまともに言われたら自分の事じゃなくても恐縮しちゃう。 フロントのセーフティーボックスに
現金を預けて出発した。この行為が後でバタバタ劇を演出してしまう。ホテルの前には装飾を施し
た白いリムジンが駐車していた。初老の小柄な運転手が出迎えてくれた。
 途中、ロブソン通りの花屋でブーケを受け取りバラードブリッジを渡り教会に向かった。
 教会は閑静な住宅街にあった。式に先んじて記念撮影をした。カメラマンに言われる通りにポー
ズを取っての撮影だけど慣れない事、本当に疲れた。そのときは何でこんなポーズを取るのか不思
議だっが出来た写真を見れば納得。「プロの目は違うなあ〜」
 30分ほど撮影をして一休み。教会の入り口にいたら神父さんがやってきた。見た目には若作り、
しかし年齢不詳。神父さんから色々確認、名前、誓いは日本語でするかどうか?等、後は式の段
取り等。一通りの確認が終わると予行練習。簡単な言葉で説明をしてくれたからすることはその場
では理解できたけど殆ど頭に残らなかった。結構緊張していたんだろうね。
 オクサンも着ていたドレスの裾が2〜3mも有るから歩くのに往生していた。上品に歩くと裾を踏ん
で危険だから蹴り上げるように歩くように注意を受けていた。その歩く姿はバシャバシャ水の中を歩
いているみたいだった。歩くのに夢中になっているみたいだった。
 予行練習が終わり教会の入り口に戻ると担当さんがチップは用意できていますか?
「えっ?今?」
「ええ、終わったら直ぐに渡してあげてください。」
カメラマン(写真、ビデオ各々)教会のお世話係、ソリスト、オルガンの演奏者、確かに次に会う機会
の無い人々がいる。お金は全額セーフティーボックスに預けたといったら。
じゃあ後で「私のほうから渡します。」という事で落着した。
人が動いたら必ずチップがその場で必要な事を思い知らされた。
 本番はあっという間に始まった。広々とした誰もいないガランとした中にパイプオルガンの音がこ
だました。その壮大なしかし厳かな雰囲気に圧倒される。そのときふと神父さんがこっちを見て紙
切れを見せる。
名前の欄を指差し「「OZAKI」が「OKAKI」になっているよ」と話しかけてきた。
 神父さんと私、新郎の入場。その後新婦の入場。オクサン歩くのが大変なのかドレスを波立てな
がらバシャバシャと入場してきた。
 式の途中の事は殆ど覚えていない。しかしソリストの歌声の響きやパイプオルガンの壮大な音色
は本当に素晴らしかった。オクサンは感動をして泣いていたけど。
 おかげで式の値打ちが格段に上がった。頼んで良かったと思った。
 オクサン感動の余り泣いたのはいいけどちょっと、笑わしてくれた。神父さんも小さく笑っていた。
その事はここでは割愛させていただきます。
 式も無事終わり教会の外に出た。紅葉した街路樹と青い空、そよ風が吹いてきた。なぜがさっぱ
りとした気持ちになり清々しかった。
 式を盛り上げてくれた関係者の皆さんに丁寧に御礼をした。(本来はここで言葉と共にチップを渡
すわけだ。)
 運転手がシャンパンを開栓「ポーン」と勢い良く栓が空高く飛んでいった。みんなで乾杯をして教
会を後にした。
 ブリティッシュ・コロンビア大学の方から高級住宅街を抜けイングリッシュベイの海岸へ。ここで記
念撮影。リムジンのサンルーフから顔を出して写真を撮った。
 ホテルに着くや車をすばやく降りてフロントへ。セーフティボックスよりお金を取り出し運転手さん
のところへ、彼も心得たもので車の外で待っていた。握手をしながらお金を渡した。そのとき彼の手
が明らかに金の値踏みをしていたのが印象的だった。
 部屋でオクサンが衣装を着替えていたら、衣装の中から何か飛び出してきた。あわてて飛び出し
て来た物を捕まえたら、てんとう虫だった。
「こんな季節外れに てんとう虫が出てきたよ」と私が言うと
「きっと、幸せになれますよ。てんとう虫は幸せを運んで来るといわれています。」と担当さんが言っ
てくれた。昔、流行った「てんとう虫のサンバ」と言う曲を思い出した。
「歌の通りの結婚式に成ってしまったな〜」と思い。ちょっとこみ上げるものが有った。
てんとう虫はオクサンの手から飛び立ち、不思議な事に何処かに行ってしまった。
 お世話になったウエディング会社の担当さんはティアラと衣装を持って帰っていった。
 感傷的な気分のまま二人で歩いてスタンレーパークにある「フィシュハウス」という店にディナーに
行った。40分近く歩いて暗い公園内に電飾を施したレストランに到着。
 迷わず「メープル グレイズ サーモングリル」をオーダー。メープルシロップの甘さではなく香りと
照りが味を引き立ていた。
 周りはカップルや夫婦?家族連れがいてテーブルは満席だった。
 食事の後またまた歩いてホテルへ。途中雨が降ってきたけど無事帰り着いた。
 部屋に戻ったらフルーツがテーブルにあった。手紙が添えてあった。読むと支配人のリーさんから
で 「昨日の水漏れについてのお詫びにこのフルーツを受け取ってください。これからも楽しい旅行
を続けてください。幸せになってください。」
そんな、内容のものだった。
 こうして一生の記念になる日は終わった。

ホテル近所の景色写真はホテルバンクーバ。 
写真右側がパシフィックセンター 

式を挙げたライアーソン・ユナイテッド教会
写真はJTBのパンフレットより転記。

閑静な住宅街に教会はあった。

撮影は式の始まる前に

厳かな雰囲気での式。
正面はパイプオルガン。
左からウエディング会社の人オクサン、
神父さん、管理人、運転手さん。

ダウンタウン(ロブソン通り)の風景。トロリーバスが象徴的。 

ブーケの一部。きれいな花だった。




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